えらんでいるのは
ウメちゃんがシールブックや粘土で遊ぼうとすると、必ずおもちくんが横から邪魔をする。
ダメよっていわれると手をあげてしまうおもちくん。
やり返さないウメちゃん。
もー、しょうがないなあっておもちくんに譲ってあげて、サッパリした顔をしてるときもあれば
むにゃむにゃと文句をいいながら私に訴えてきたり
怒鳴ったりやり返すときもたまにある。
わたしは、年のうんと離れた姉兄と一緒に育ったから、たまにからかわれて泣くことはあっても、基本的に兄弟喧嘩とかもしたことなかったし
物心ついたときにはもう兄も姉も学校に通っていたし、2人には自室があった。
だから
ウメちゃんみたいな体験をしたことのないわたしはいつも
お姉ちゃん、すごい
えらいって褒めてた。
心からそう思ってた。
だけど
今日ウメちゃんにおはなしをしました。
最近、ウメちゃんがおもちくんにどうしても触ってほしくない遊びをできるスペースを、2階につくった。
ちょっと寂しいかもしれないけど、ゆっくり集中したいときはできるスペースができた。
(少し大きい声を出したらやりとりもできる)
今日ウメちゃんは粘土がやりたくて、できればママやおもちくんがいる空間で、やりたい。(きもちわかる)
でもおもちくんに触られたくない。
おもちくんに触られると、「あーん」とか「いやなのにぃ」とかカワイソウナコエを出しながら、視線はずっとママ(わたし)。
なんども
おもちくんに触られたくないなら2階にいきなー
リビングでやりたいならおもちくんにやらせてあげなー
自分でダメってはっきりおもちくんにいってみなー
代わりに使ってもいい道具を渡してあげたらおもちくん落ち着くよ。
と助言してもなにも行動を変えず、おもちにやられっぱなしで甘えた声で
「あーん」「マーマー」と上目遣いで訴え続けるウメちゃん。
ついに
「ウメちゃん!自分で選んでるんだよー。」
そういってしまった。
「選択肢は沢山あるのに、困った状況でグズグズしているのはウメちゃんだよー!」
ウメちゃんは、目を真ん丸にしてだまってしまった。
ウメちゃんは
かわいそうなウメちゃん。
弟にやりかさない優しいお姉ちゃん。
のポジションを自分で選んでる。
って、さすがにそこまでは言わなかったけど。
わたしいつも
4歳のウメちゃんがあまりにいじらしいから
いじらしいね
えらいねって
ママはわかってるよ
って
その度にたくさん言っていた。
(ちゃんとみてるよって伝えたかった。)
ウメちゃん
「かわいそうな、がまんがまんのおねえちゃん」で居ることで自分の価値やママの愛を獲得しようとしてるかもしれない。
と、ぴしゃーんと思った。
そして
それはつまり、私自身のなかにそういうところがあるということ。
だからウメちゃんのなかでは全然違うことが起きてるのかもしれない。
私が。
「悩んでいる」
その立場って自分がとりたくて選んでたんじゃないかな。わたし「悩める母」でいたかったんじゃないかな。
って最近省みることがあったんだ。
それはまた違う機会に書こう。
ウメちゃんは、わたしに「自分で選んでるんだよ」
といわれて、どこまでどう理解したか。
傷ついたかなあ。
ウメちゃんが「いじらしいお姉ちゃん」辞めちゃったら、たぶんいちばん困るのは、わたし。
だからやっぱりここでおはなししてよかったと思うんだ。
とにかく、ウメちゃんはすっと地に足がついた顔になって
粘土の箱とふたに、粘土を2等分して
おもちとふたりで楽しく遊べたのでした。
いまも遊んでる。
すごい集中力。
ウメちゃんはプリンセスのケーキ屋さん。
おもちくんは「かっくいー」お寿司屋さん。